同じ月でも違って見える
世界中の誰もが同じ月を見ている。
でもみんな見え方は違うはず。
月の名の曲もプレイヤーが変われば
すべて違う形をしている。
でも、どちらかと言えば
”穏やかな夜の闇を照らす月”
なのです。
「ムーングロウ」
エロール・ガーナー
このトラックはピアノ・ソロです。
”カクテル・ピアノ”(バー・ラウンジで
聞かれるピアノ)のようだという人もいますが、
よくスイングする超絶技巧の持ち主なので、
ほっておけばいつまでも歌っていられる
感じを受けます。聞くところによると、ピアノ・
トリオの形態を最初にやった人とのことです。
彼の紡ぎ出すきらびやかな音たちが、優しく
人々の暮らしを照らしている月の光のようです。
「ヴァーモントの月」
ジョニー・スミス
ジョニー・スミスは外国ではギブソンから
ギターのモデルが出されるような人気の
あるギタリストらしいが、日本ではあまり
知名度がないらしい。再発されるアルバムも
この一枚のみ。でもこの一枚を聴けば分かる
とおり、独特の個性を持っています。
3本のサックスの早吹きをさえ凌駕する早引きの
テクニック、それはまるでさえずる鳥のようで
あり、ハーモニクスを使ったバラードは聴く者の
心に深く染み入ります。
ここでの月はなぜか懐かしい、故郷を思い起こす
人が見ているような少しセンチメンタルな月です。
「ポルカドット・アンド・ムーンビームス」
チェット・ベイカー
”ドウ・ジャズ・トランペット”より
これは有名なトランペッターのベストな曲を
集めたオムニバス集の中の一曲です。
長ったらしい曲名だなあと思いませんか?
でも日本語で”水玉模様と月光”と言えば
なんか洒落ているじゃないですか。
この曲を知らないことは損をしていると思える
そんないい曲です。上の他の2曲が短いリフ
(簡単なメロディー)の繰り返しのような曲なのに
対し、このスロー・バラードには起承転結のような
ものがあります。チェット・ベイカーは甘い歌声でも
有名ですが、ここでは叙情豊かにトランペットを
吹いています。彼の場合、歌うことと楽器を演奏
することとは同義語であるといえます。曲をあまり崩さず吹いているのでメロディーの
美しさがよくわかることでしょう。
風邪ですごく体調が悪いです。
いずれ曲を具体的に現せたらと思案中です。
